【まとめ】伝わる文章を書く

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メールや議事録、日報や報告書など、仕事では文章を書く機会が多くあります。

この記事では「相手に伝わる文章」を書く方法を紹介します。

「相手に伝わる」とは、文章を受け取った相手が、文章に書かれている内容を素早く理解できることです。

伝わる文章、つまり「相手に伝わるわかりやすい文章」は、誰でも書くことができます。

「相手に伝わるわかりやすい文章」とは以下のような文章です。

  • 文章で伝えたいこと(目的)が明確である
  • 読み手の視点で書かれている
  • 論理的(整理されて筋がとおっている)である
  • 読みやすい

これらを意識して文章を書くことで、わかりやすい文章が書けるようになります。

この記事ではさらに具体的に「相手に伝わるわかりやすい文章」を書く方法を紹介していきます。

なぜ「伝わる文章」を書く必要があるのか?

「伝わる文章」が書けるとどのようなメリットがあるのでしょうか。「伝わる文章」が書けると以下のようなメリットがあります。

  1. 文章で目的を達成することができる
  2. 読み手との意思疎通をスムーズに行える
  3. 自分の文章力に自信が持てる

それぞれ順番に見ていきます。

1.文章で目的を達成することができる

文章を書くことには、必ず目的があります。例えば「メーカーへの製品仕様の確認」や「発注先への見積りの依頼」など。

目的を達成するには、相手に自分の「思い」や「考え」を伝えて、相手にそれを的確に理解してもらう必要があります。

「相手に伝わるわかりやすい文章」が書けると、相手に的確に理解してもらうことができます。

2.読み手との意思疎通をスムーズに行える

わかりにくい文章を書くと、相手が文章の内容を理解するのに時間がかかります。また、理解できるまで何回も意思疎通をすることにもなります。

わかりやすい文章が書けるようになると、このような読み手が一発で内容を理解することができ、無駄な意思疎通をする必要がなくなります。

3.自分の文章力に自信が持てる

自分が伝えたいことを、文章で相手に理解してもらえると、自分の文章力に自信がついていきます。

文章力に自信がつくと、文章を書くことに抵抗が少なくなり、文章を書くスピードも速くなります。すると、文章を書く機会が増えて、文章力がどんどん向上していきます。

わかりやすい文章が書けるようになると、自分の文章力に自信を持つことができます。

伝わる文章を書く6つの方法

ここでは「相手に伝わるわかりやすい文章」を書くための6つの方法を紹介します。

これらを意識して文章を書くことで、格段にわかりやすい文章になっていくはずです。

1.書く目的と相手を明確にする

文章には必ず目的があります。伝わる文章を書くには、「何の目的で書くか」と「相手は誰か」を明確にしましょう。

目的としては「報告」「連絡」「相談」「依頼」「周知」などが考えられます。相手は一人の場合もあるし、複数の場合もあります。

「目的」と「相手」を明確にしておかないと、書いた文章が相手に伝わりにくくなります。「目的」と「相手」が明確な文章は、相手が内容を理解しやすくなります。

特に誰かに依頼されて文章を書く場合に、お願いされたことを書くことが目的になってしまいます。

誰かに依頼された場合でも、必ず「目的」と「相手」を明確にしてから文章を書くことが大切です。

2.読み手のことを考えながら書く

文章は読み手に対して思いを伝えて、理解や行動をしてもらうために書くものです。

伝わる文章を書くために、その文章を受け取った相手がどう思うかを、考えながら書いていくようにしましょう。そうすることで、受け取った相手の印象が良くなります。

例を挙げて説明します。例えば、あなたが上司から、メールで仕事の依頼をされたとします。

以下の2つのメールが送られてきたとして、どちらに好感を持つでしょうか?

①「○○さん。今月末の経営会議で必要な以下の資料を、今週中に作成してください。」

②「○○さん。忙しいとは思うんだが、資料の作成を手伝ってほしい。今月末の経営会議で必要な以下の資料を作成してほしい。今週中に必要なんだが、いけるかな?」

少し極端に書いてますが、②の方が好感を持てるのではないでしょうか。①では、上司は自分の都合だけで急な仕事を依頼してきたと感じると思います。

「文章を読んだ相手がどう思うか?」を考えながら、文章を書くようにしましょう。

3.論理的な文章を書く

論理的な文章とは「結論が明快で、結論に至った理由や状況(事実)が納得できる文章」のことです。

そのためには、まず結論を先に書いて、その後に理由や詳細な説明を記載するようにします。

文章で伝えたいことの「量」や「難易度」によって、「結論」の後に「理由」や「具体例」、「まとめ」をどこまで書くかを考えましょう。

  • 結論・概要⇒理由・説明
  • 結論・概要⇒理由・説明⇒結論・まとめ
  • 結論・概要⇒理由・説明⇒具体例⇒結論・まとめ

このような構成で文章を書くことで、論理的な文章になり、読み手が文章の目的や内容を理解しやすくなります。

ここまでで紹介した3つのポイント「書く目的と相手を明確にする」「読み手のことを考えながら書く」「論理的な文章を書く」を意識するだけで、伝わりやすい文章になるはずです。

ここからは、相手に「読みやすい」と思ってもらえる文章にするためのポイントを紹介していきます。

4.一文一意にする

一つの文に伝えたいことを多く詰め込むと、読みにくくなり、何を伝えたいのかが、わかりにくくなります。

一つの文で伝えたいことは「一つだけ」にするようにしましょう。

一文一意で書くことで、一文が簡潔で短くなり、相手が読みやすい文章になります。

<修正前>
君にお願いしたい仕事は全部で3つあって、どれも重要な仕事なんで丁寧にやってください。一つ目は・・・で、二つ目は・・・で、三つ目は・・・です。

<修正後>
君にお願いしたい仕事は全部で3つです。3つとも重要な仕事なんで丁寧にやってください。一つ目は・・・です。二つ目は・・・です。三つめは・・・です。

5.一文を短くする

なくても意味の通じる言葉を削る

○○というものは ⇒ ○○は

文章を短くすることで、相手に内容が伝わりやすくなります。

文章を短くするためにできることには、以下のような方法がある。

1.冗長な表現をなくす
 
<例>
 ・・・というものは、 ⇒ ・・・は、
 ・・・ものである。 ⇒ ・・・である。
 ・・・することができる。 ⇒ ・・・できる。
 
2.同じ意味の言葉を一つにする

<例>
 一番はじめに ⇒ はじめに
 はっきり断言できる ⇒ 断言できる
 実施を行う ⇒ 実施する

<修正前>
君にはこれからA社という会社の営業を担当してもらいたいと思っている。担当してもらうA社という会社は、創業100年を迎えようとしているかなり長い歴史を持つ会社である。

<修正後>
君にはこれからA社の営業を担当してもらいたい。A社は、創業100年であり長い歴史を持っている。

6.文を曖昧に接続しない

文を曖昧に接続すると、文と文のつながりがわかりにくくなります。

「・・・し、・・・」「・・・が、・・・」「・・・ず、・・・」などです。

「あいまい接続詞」を使って文章をつなげると文章が分かりにくくなります。

文を曖昧に接続しないようにするには、以下の方法があります。

①文をつなげずに分ける

<修正前>
今日は打合せをしましたが、明日も打合せをします

<修正後>
今日は打ち合わせをしました。明日も打合せをします。

②文のつながりが明確になる接続詞を使う
(「・・・した後で、・・・」「・・・である一方、・・・」「・・・ので、・・・」など)

<修正前>
打合せをし、客先に行きます
○○さんはスキルがあるが、○○さんはやる気がある
この部署に若手がおらず、活気がない

<修正後>
打合せをした後、客先に行きます
○○さんはスキルがある一方、○○さんはやる気がある
この部署には若手がいないので、活気がない

まとめ

冒頭にも書きましたが、相手に伝わりやすい文章とは、

  • 文章で伝えたいこと(目的)が明確である
  • 読み手の視点で書かれている
  • 論理的(整理されて筋がとおっている)である
  • 読みやすい

文章のことです。

この記事で紹介した6つのポイントを意識しながら、文章を書いていくことで、誰でも「わかりやすい文章」が書けるようになるはずです。

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